今から十五年前、大学入学と同時に初めて自分専用のパソコンを手に入れた時の興奮は、今でも鮮明に覚えています。それまでパソコンに触れる機会がほとんどなかった私にとって、この小さな箱が持つ無限の可能性に気づくまでには時間がかかりましたが、やがてパソコンは私の人生を大きく変える存在になったのです。
最初にパソコンを購入した理由は、大学のレポート作成のためでした。高校時代は手書きが当たり前だった私にとって、キーボードでの文字入力は想像以上に困難でした。人差し指だけでキーを探しながら打つ様子は、今思い返すと微笑ましい光景だったと思います。パソコンの電源を入れるのにも緊張し、何か壊してしまうのではないかと恐る恐る操作していました。
パソコンに慣れ始めたきっかけは、友人からの誘いでオンラインゲームを始めたことでした。最初はゲームに興味がなかった私でしたが、パソコンの操作に慣れるための練習だと思って挑戦してみました。マウスの操作やキーボードのショートカットキーを覚えることで、徐々にパソコンが身近な存在になっていったのです。
大学二年生になると、パソコンでできることの幅が急激に広がりました。インターネットで情報収集をすることの便利さに気づき、レポート作成の効率が格段に向上しました。また、デジタルカメラで撮影した写真をパソコンで編集することも覚え、趣味の領域でもパソコンを活用するようになりました。
パソコンに本格的にのめり込んだのは、プログラミングに出会った時でした。最初は授業で必要に迫られて始めたのですが、自分が書いたコードが実際に動いた時の感動は忘れられません。パソコンが単なる道具ではなく、創造性を発揮できる媒体であることを理解した瞬間でした。
就職活動では、パソコンスキルが大きなアドバンテージとなりました。エクセルでの表計算、パワーポイントでのプレゼンテーション資料作成、そして基本的なプログラミング知識が評価され、希望していたIT企業に内定をいただくことができました。パソコンとの出会いが、私のキャリア選択にも影響を与えたのです。
社会人になってからは、パソコンが仕事の相棒となりました。データベースの管理、システム開発、クライアントとのオンライン会議など、一日の大部分をパソコンとともに過ごしています。最初は苦手意識があったパソコンが、今では自分の能力を最大限に発揮するためのパートナーになったのです。
現在では、パソコンを使って副業としてウェブサイト制作も行っています。学生時代に覚えたプログラミングスキルを活かし、小さな会社や個人店舗のホームページを制作することで、追加収入も得られるようになりました。パソコンは私にとって新しい可能性を切り開いてくれる道具なのです。
振り返ってみると、パソコンとの出会いは私の人生における最も重要な転機の一つでした。技術的なスキルを身につけただけでなく、問題解決能力や創造性も育むことができました。パソコンは単なる機械ではなく、人生を豊かにしてくれる素晴らしいパートナーだと心から感じています。
