社会人になって三年目、ようやく貯金ができた私は、人生初の海外旅行に挑戦することを決めました。行き先は東南アジアのタイです。パスポート申請から始まり、不安と期待が入り混じった準備期間を経て、ついに憧れの海外旅行が実現したのです。
海外旅行への憧れは学生時代からありましたが、金銭的な余裕がなく諦めていました。働き始めてからコツコツと貯金を続け、ついに念願の海外旅行資金が貯まった時の嬉しさは今でも忘れられません。旅行会社で相談しながらプランを立てている時は、まるで夢が現実になるような気持ちでした。
初めての海外旅行で最も印象的だったのは、空港での出国手続きでした。パスポートにスタンプを押してもらう瞬間、本当に海外に行くのだという実感が湧いてきました。飛行機の中では緊張と興奮で眠ることができず、窓から見える景色の変化を楽しんでいました。
バンコクに到着した瞬間、日本とは全く違う空気を感じました。気温や湿度はもちろん、街の匂いや音、人々の表情まで、すべてが新鮮でした。海外旅行でしか味わえない、異文化に触れる瞬間だったのです。空港から市内への移動中、車窓から見える風景に目を奪われ続けました。
海外旅行中に最も苦労したのは言葉の壁でした。英語は学生時代に学んだものの、実際の会話となると思うようにいきませんでした。しかし、身振り手振りや翻訳アプリを使いながら現地の人とコミュニケーションを取る楽しさを発見しました。言葉が通じなくても、笑顔があれば心は通じるのだということを実感したのです。
現地の料理も海外旅行の大きな楽しみでした。本場のタイ料理は日本で食べるものとは全く違い、スパイスの効いた深い味わいに感動しました。屋台で食べるパッタイや、レストランで味わうトムヤムクンなど、どれも忘れられない味でした。食文化の違いを直接体験できるのも、海外旅行ならではの醍醐味だと思います。
寺院巡りでは、仏教文化の奥深さに触れることができました。黄金に輝く仏像や精巧な装飾を見ていると、日本とは異なる宗教観や美意識を感じることができました。現地ガイドの説明を聞きながら歴史を学ぶことで、海外旅行が単なる観光以上の意味を持つことを理解しました。
一週間の海外旅行を終えて日本に帰国した時、自分が大きく成長したことを実感しました。異文化に触れることで視野が広がり、日本の良さも再認識できました。海外旅行は単なる娯楽ではなく、人生を豊かにする貴重な学びの機会だったのです。今では毎年海外旅行に出かけることが人生の楽しみになっています。
